週刊節税教室

エンジェル税制(1)

所得税
第342号 2008/10/15

☆質問

「エンジェル税制という制度があるようですが、どのような制度ですか?」

★回答

「個人投資家がベンチャー企業に投資することによる税制上の優遇税制です」

☆質問

「なぜ個人投資家が ベンチャー企業に投資するだけで税制上の優遇措置を受けられるのですか?」

★回答

「ベンチャー企業の育成のために個人投資家が投資しやすいような環境を税制面でバックアップするのが目的です」

☆質問

「なるほど」

「リスクのある投資を税金を安くすることによって促進しようというものですね?」

★回答

「そのとおりです」

☆質問

「具体的には個人投資家の税金はどのように安くなるのですか?」

★回答

「まず、平成20年4月1日以降の投資で受けられる新しい優遇措置について説明しましょう」

☆質問

「今年から始まった新しい制度ですね?」

★回答

「そうです」

「かなり税金が安くなる制度です」

「ベンチャー企業への投資額から5,000円を控除した額を、寄付金控除として個人投資家の総所得金額から控除できるのです」

☆質問

「限度額はあるのですか?」

★回答

「あります」

「総所得金額の40%と1,000万円のいずれか低い金額が控除対象となる投資額の限度額となります」

☆質問

「なるほど」

★回答

「総所得金額が2,000万円の個人投資家の場合、投資の限度額は2,000万円×40%=800万円となります。仮に限度額いっぱいの800万円をベンチャー企業に投資したとすると、800万円から5,000円を差し引いた799万5,000円を寄付金控除として総所得金額から控除することができます」

★回答

「よく分かりました」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

無断転用・転載を禁止します。

本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。

  • ○著作物を、私的利用の範囲を超えて権利者の許可なく複製する行為
  • ○著作物を、インターネット上で公衆が取得可能な状態にする行為
  • ○著作物の全部もしくは一部を権利者の許可なく改変する行為