週刊節税教室

絵画を会社で買う

法人税
第277号 2007/5/7

☆質問

「私は小さな会社を経営していますが、応接が殺風景なので絵を飾ろう

と考えています」

「税務上はどのように扱われるのか教えてください」

★回答

「税務上は、購入する絵画が書画骨董に該当するかどうかがポイントで

す」

☆質問

「書画骨董にあたると、どのような扱いになるのですか?」

★回答

「書画骨董に該当すると、その絵画は時の経過により価値が減少しな

いものとして減価償却資産とはなりません」

☆質問

「価値が減るどころか、将来高額で売れるものも確かにあるわけですか

らね」

「減価償却資産に当たらないということは、減価償却することができない

ということですね?」

★回答

「そのとおりです」

「減価償却を通して会社の損金とすることができないのです」

☆質問

「では、どのような場合に書画骨董に該当するのですか?」

★回答

「税法では、次の二つを規定しています」

「古美術品、古文書、出土品、遺物等のように歴史的価値又は希少価

値を有し、代替性のないもの」

「美術関係の年鑑等に登載されている作者の制作に係る書画、彫刻、

工芸品等」

☆質問

「なるほど」

「でもちょっと抽象的な表現ですね」

「金額基準とかはないのですか?」

★回答

「書画骨董に該当するかどうかが明らかでない美術品に関しては、取

得価額が1点20万円(絵画にあっては、号2万円)未満であるものは

書画骨董に該当せず、減価償却資産として扱われます。

☆質問

「なるほど、よく分かりました」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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