☆質問
「株式を第3者に売買するには、いくらで売ればよいのですか?」
★回答
「上場会社の株式を売却するのであれば、明確な取引価格が証券市場で
形成されていますので、その価格で株式を売却することになります」
「しかし、証券市場に公開されていない中小企業の株式は、公開会社と違
って明確な取引価格が存在しません」
☆質問
「そうですよね」
「明確な取引価格というのは確かにないです」
「では、中小企業の株式を売却する場合の価格はどのように決めたらよい
のでしょうか?」
★回答
「個人間で中小企業の株式を売買する場合には、その株式を買う人がポイ
ントになります」
☆質問
「株式を売る人ではなくて、買う人が誰かによって売買価格が違ってくると
いうことですか?」
★回答
「そのとおりです」
☆質問
「へ~そうなんだ」
「身内かどうかで違うということですか?」
★回答
「そのとおりです」
☆質問
「今回は、身内ではなくて、第3者に株を売ろうと思っています」
★回答
「その場合は、安い価格で売却できます」
☆質問
「どのようにして価格を決めるのですか?」
★回答
「相続税法で規定されている配当還元方式という方法で株価を算定します」
☆質問
「配当還元方式ですか・・・」
★回答
「そうです」
「簡単に言うと、過去2期において会社がした配当金額により株価を算定す
る方式です」
「額面50,000円の株式で過去2期において、いずれも10%の配当
(1株5,000円)をしたとすると、株価は50,000円となります」
☆質問
「過去2期において、いずれも20%の配当をした場合はどうですか?」
★回答
「額面の倍の1株100,000円の株価となります」
☆質問
「過去2期とも配当をしていなかった場合はどうなりますか?」
★回答
「その場合の株価は額面50,000円の半額の25,000円になります」
☆質問
「へ~そんな安くなるのですか?」
★回答
「そうなんです」
☆質問
「私の会社は過去1度も配当をしたことがありませんので、額面の半額で売
買することになりますか?」
★回答
「それでもよいですし、額面で売買しても問題となることはないと思います」
☆質問
「しかし、何で配当を基に株価を計算するのですか?」
★回答
「第3者が株式市場で公開もしていない中小企業の株式を買うのは、配当
をしてもらうくらいしかメリットがないからです」
「通常は他に転売して利益を得ることもできないですから・・・・」
つづく
無断転用・転載を禁止します。
本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。