読者の皆様、明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。
☆質問
「自分の土地にアパートを建築しようと思っています」
「アパートを自分だけで建てるか、妻と共有にして建てるか悩んでいます」
「税金上はどちらが有利ですか?」
★回答
「まず、奥様と共有で建てる場合には、奥様も資金を出さなければなりま
せんが、その点は問題ないですか?」
☆質問
「アパート収入でローンの返済ができますので、共有にする場合には妻
と私でローンを組みます」
「ですから、問題はありません」
★回答
「なるほど」
「結論から申し上げますと、共有にされた方が税金は有利になります」
☆質問
「なぜですか?」
★回答
「アパート経営からの所得を、共有の場合には2人で分散できるからです」
「アパートからの所得が1,000万円とすると、1人で所有する場合は、この
1,000万円に税率が掛かってきてしまいます」
「社会保険料控除などの所得控除を無視すると、所得1,000万円だと所得
税と住民税の合計税率は43%となります」
「一方、夫婦で2分の1ずつアパートを共有すると、所得は各自半分の500
万円となり、税率は所得税・住民税合わせて30%となるのです」
☆質問
「なるほど、所得を分散するとトータルの税金が安くなるのですね」
★回答
「そのとおりです」
☆質問
「共有にすると他にも税金のメリットはありますか?」
★回答
「あります」
「65万円の青色申告特別控除を2人で受けられる可能性があります」
「建築するアパートは全部で何部屋ありますか?」
☆質問
「12部屋です」
★回答
「であれば、これからやろうとしているアパート経営は、事業的規模とみなされ
て青色申告特別控除の適用が可能となります」
☆質問
「2人で共有しても、事業的規模の要件である10部屋以上は、実際のアパー
トの部屋数でよいのですか?」
「2人で共有しているから1人12部屋ではなくて、6部屋とみなされないのです
か?」
★回答
「部屋数はあくまでも実際の部屋数によります」
「そして、アパートからの所得も合計1,000万円、2人で分けても500万円あれ
ば事業的規模といえるでしょう」
☆質問
「2人でアパートを共有にして、会計ソフトでもって複式簿記の要件を満たせば
各自65万円の青色申告特別控除を受けられるのですね?」
★回答
「そのとおりです」
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