☆質問
「私は同族会社の社長をしています」
「そろそろ一線を退きたいと思っていますが、何らかの形で役員には残ろ
うと思っています」
「一線を退いても役員である限り、役員退職金を支給しても会社の経費と
して認められないのですか?」
★回答
「そんなことはありません」
「役員にとどまっていても、実質的な現役経営者から引退していれば、支
給した役員退職金は会社の経費となります」
☆質問
「実質的な現役経営者からの引退と言われても抽象的です」
「税務上、具体的な規定はないのですか?」
★回答
「あります」
「常勤役員が非常勤役員になって、職務の内容が激変し、実質的に退職
したと同様の事情にある場合には、支給した退職金は会社の経費として
認められます」
☆質問
「なるほど」
「私は現在代表権を持っているのですが、代表権を持ったまま非常勤取締
役になった場合はどうですか?」
★回答
「代表権を持った取締役を非常勤取締役というのかどうかは不明ですが、
代表権を持っていると、いくら何もしていないといっても、その人に支給した
役員退職金は会社の経費になりません」
☆質問
「やはりそうですか」
★回答
「また、代表権を持っていなくても、名前だけ非常勤役員で、以前と変わら
ずに実質的に会社の経営上主要な地位を占めていると認められる人に支
給した役員退職金も会社の経費として認められません(報酬が50%以上
激減している場合は別です)」
☆質問
「実質的に退職してないということですね?」
★回答
「そのとおりです」
「形だけ非常勤取締役にしてもダメということです」
無断転用・転載を禁止します。
本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。