☆質問
『個人事業を開業しようかと思っています』
『開業準備期間中の経費の扱いは税金上どのようになるのですか?』
★回答
開業前に使った経費だからといって、開業後の経費にならないとい
うことはありません。
開業準備期間中の経費は開業費という勘定科目で処理します。
開業費勘定は経費科目ではなくて、繰延資産という資産科目です。
開業費は開業後5年間で経費として計上するのが原則ですが、例
外として確定申告書への記載を要件として開業費の額を上限とし
て、いつでもいくらでも経費とすることができる例外規定があります。
☆質問
『たとえば開業費の額が50万円としたら、開業した年に30万円経費
として、残りの20万円をその数年後に経費としてもよいわけですか
?』
★回答
そのとおりです。
任意償却といって、開業費をいつ経費とするかは納税者の任意とさ
れるのです。
利益の出たときに開業費を経費とすれば節税になります。
☆質問
『開業費として計上できる開業準備期間中の経費としてはどのよう
なものが対象となるのですか?』
★回答
個人事業の場合にはかなり広く認められています。
・広告宣伝費
・接待交際費
・旅費
・調査費
・借入金の利子
・従業員の給料
・賃借の土地、建物の賃借料
・電気、ガス、水道の料金 等
開業準備のために特になされた上記の経費が開業費になります。
国際的な個人事業開業のために、その下準備として行った開業前
の海外渡航費用も、個人事業開業のために必要なものであれば開
業費に含まれることになります。
☆質問
『個人事業では開業費の範囲が広く認められているということです
が、法人の扱いとはどう違うのですか?』
★回答
法人税法では、以下のような経常的な性格を有する費用は開業費
に含めないとしています。
・従業員の給与
・電気、ガス、水道の料金
・賃借の土地、建物の賃借料
・借入金の利子 等
そういう意味で、個人事業の方が開業費の範囲が広いということで
す。
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