☆質問
『私は小さな会社を経営しています。このたびマイホームを購入しよ
うと考えています。』
『そこで会社で購入するか、私個人で購入するか悩んでいるのです
が、税金はどちらが得ですか?』
★回答
会社で購入すると役員社宅の扱いになります。
☆質問
『役員社宅ですか?』
★回答
つまり、会社が所有する住宅を役員が自らの住居として会社から賃
借するのです。
☆質問
『そうした場合、私は会社にいくらくらいの家賃を支払うことになるの
ですか?』
★回答
役員が会社に支払う役員社宅の家賃の最低額は、所得税法で定め
られています。
世間相場の家賃と比較すると激安の家賃になります。
家屋や土地の固定資産税の課税標準額を元に計算するのですが、
実際に計算したところ、世間相場の家賃が30万円くらいのところ5万
円ほどで計算されました。
この5万円の家賃を役員は会社に支払えば、税金を課税されること
はありません。
☆質問
『30万円の家賃が5万円で済んでしまうのだから、かなりお得です
ね?』
★回答
そのとおりです。
役員は住宅を購入する資金を一切負担することなく、格安の家賃で
マイホームを手に入れることができるのです。
そして、会社では社宅の建物金額が減価償却を通じて会社の経費
となり、土地建物の固定資産税、火災保険料、借入金利息も会社
の経費となります。
☆質問
『会社の節税にもなるのですね?』
★回答
そうですね。
しかし、デメリットもあります。
役員個人が住宅ローンを組んでマイホームを購入すれば、住宅ロー
ン控除を受けることができますが、会社で社宅を購入したのではこ
の控除を受けることはできません。
☆質問
『ああ、なるほど。そういうことになりますね。』
★回答
ですから、一概に会社でマイホームを買ったほうが有利であるとも言
えません。
また、会社で購入する場合には、後々のトラブル防止のために、現在
の会社の株主構成なども十分に考慮する必要があります。
無断転用・転載を禁止します。
本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。