【先 生】
「さて、前回では、法人の原則的な特定期間の例外ケース、これを『6月の期間の特例』と呼ぶのだけれど、その内容を覚えているかしら?」
【生徒♂】
「『6月の期間の特例』は、次の2つがあるんだったよね?」
≪6月の期間の特例(消令20条の6第1項)≫
1.その6月の期間の末日が月末以外で、且つ、その前事業年度終了の日が月末である場合
2. その6月の期間の末日が終了応当日以外で、且つ、その前事業年度終了の日が月末以外である場合
【生徒♀】
「今回は、『2』のケースについて勉強するのでしたわね?」
【生徒】
「『2』のケースってどんな場合なの?」
【先 生】
「『2』のケースは、『前事業年度中に設立された法人の内、設立日が月の途中で、且つ、決算日が月末以外』というケースよ。『1』のケースと似ているけれど、違う点は『決算日が月末以外』という部分ね。」
【生徒♂】
「じゃあ、例えば、
■(設立日)平成24年4月5日
■(決算日)毎年3月20日
■(設立1期目=前期)平成24年4月5日~平成25年3月20日
■(設立2期目=当期)平成25年3月21日~平成26年3月20日
というケースかな?この場合の特定期間は、どうなるの?」
【先 生】
「この場合の特定期間は、『前事業年度開始の日から6月の期間の末日の直前の終了応当日までの期間』を特定期間とみなすわ。」
【生徒♂】
「その『終了応当日』って何?」
【先 生】
「『終了応当日』っていうのはね、『その前事業年度終了の日に応答するその前事業年度に属する各月の日』の事よ。」
【生徒♀】
「この例にある設立1期目でいうと、
■前事業年度終了の日⇒平成25年3月20日
■前事業年度終了の日に応答するその前事業年度に属する各月の日
⇒平成25年2月20日、1月20日・・・平成24年4月20日
という事ですわね?」
【先 生】
「正解!じゃあ、この場合の特定期間は、どこの期間を指すか分かるかしら?」
【生徒♂】
「え~と・・・う~・・・」
【生徒♀】
「いいわ。私が説明するから大人しく聞いてなさいな。」
【生徒♂】
「・・・はい・・・」
【生徒】
「この場合の特定期間は、
■6月の期間の末日⇒平成24年10月4日
■6月の期間の末日の直前の終了応当日⇒平成24年9月20日
となるから、特定期間は、『平成24年4月5日~平成24年9月20日』までの期間が特定期間とみなされる事になりますわね?」
【先 生】
「お見事!そのとおりよ。このように前事業年度中に設立された法人で、その設立日が月の途中である場合には、特定期間の例外に該当するケースがあるから注意が必要よ。」
【生徒♂】
「なるほど。設立の第2期目は、要注意って訳だね。」
【生徒♀】
「法人の設立日って、月の途中になる場合が多いでしょうからね。」
【先 生】
「そういうこと。では、次回は、前事業年度が短期事業年度に該当している場合についてお話しするわね。ではまた次回!ばいばい!」
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