★【先生】
「調整対象固定資産に関する課税仕入にかかる消費税額の調整」とは、
消費税の課税売上割合が著しく変動した時の調整計算です。
☆【生徒】
課税売上割合が著しく変動すると、なぜ調整計算が必要になるのです
か?
★【先生】
建物などの固定資産を取得した場合、その建物価額に含まれている消
費税を「支払った消費税」として計算しますが、この計算は建物取得時
の課税売上割合により計算します。
☆【生徒】
確かに、建物価額に含まれる消費税は、取得した課税期間の課税売上
割合が95%以上であれば、全額「支払った消費税」として計算されます。
★【先生】
そうですね。
でも建物は長期にわたって使用されるものですから、取得後の課税期
間で課税売上割合が大きく変動した場合には、その変動分も考慮して
建物に含まれる「支払った消費税」の計算をやり直す必要があるのです。
☆【生徒】
ほ~
自動販売機スキームも、建物の完成に合わせて自動販売機を設置して、
課税売上割合を建物完成時に95%以上にして消費税を還付するとい
うものでしたが、その後の課税期間では非課税売上であるアパートの
家賃が計上されて課税売上割合が激変します。
この調整計算の対象にならなかったのですか?
★【先生】
ならないようにしていたのです。
☆【生徒】
意図的に?
★【先生】
そうです。
☆【生徒】
どのような方法で回避していたのですか?
★【先生】
次週、説明します。
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