【先生】
引続きとても分かりにくい第3種事業のお話です。
【生徒】
火を入れたら第3種でしたよね。
【先生】
軽微な加工は加工していないことと一緒となり、製造業(第3種)とはなり
ません。
但し加熱行為は軽微な加工には入らないため、第3種となります。
完成品を単に温めるだけのような加熱の場合は軽微な加工となります。
この場合加熱は冷却も含みますので、アイスなどを単に冷やしているだけ
でしたら同じく軽微な加工となります。
【生徒】
そうなると食品関係は区別が大変ですね。
【先生】
食料品の卸売・小売と製造業との区別も大変ですが、飲食店と製造業の
区別もなかなか難しいところです。
飲食店は通常その他の事業ということで第4種事業となります(サービス業
の第5種ではありません)。
ですが、テイクアウト(持ち帰り販売)については、店内で食事をさせるわけ
ではなく、調理(製造)したものをそのまま販売するということで第3種事業と
なります。
【生徒】
えー?ホントですか?そしたら出前はどうなるんですか?
【先生】
出前は原則として第4種です。ですが店内に飲食設備等つまり飲食スペース
がない場合にはそもそもが飲食店ではないですので、第3種事業となります。
【生徒】
じゃぁ宅配ピザ屋でも、店に飲食スペースがあれば第4種になって、なければ
第3種になるのか。
【先生】
そうです。やっていることは同じように見えても業種区分は異なります。
また自ら調理したものではなく、他から購入してきたものを店内の飲食スペース
で飲食させた場合は第4種となります。
【生徒】
今はコンビにでも店内に飲食スペースあるところって結構ありますよ。そしたら
そこで飲食させる用の販売なら・・・
【先生】
第4種売上となります。
ポイントは飲食スペースの有無です。ですから最近流行している讃岐うどん店
のようなセルフサービスの店であっても持ち帰り販売でない限り第4種となります。
一方他から購入したものをそのまま持ち帰り販売したような場合には、調理行為
が無いために第1種または第2種となります。
【生徒】
難しいなぁ・・・混乱しそう。
【先生】
飲食店では自動販売機も注意が必要です。
店舗の外に設置してあり、店内での飲食と直接関係の無いような場合には
第2種となりますが、店内でセルフサービスを目的としたものであれば、第4種
となります。
【生徒】
自販機まで分けないといけないのか・・・
【先生】
自動販売機でも、単に設置の手数料を業者からもらっているだけということで
あれば、第5種となります。
最後に飲食店についてまとめてみましょう
・店内の飲食スペースでの飲食を目的に販売・・・第4種
・持ち帰り販売(飲食スペースの有無を問わず)・・・第3種
・出前
店内に飲食スペースあり・・・第4種
店内に飲食スペースなし・・・第3種
・自動販売機
店内の飲食スペースでの販売・・・第4種
屋外又は店内に飲食スペースなし・・・第1種又は第2種
設置手数料の収受のみ・・・第5種
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