【先生】
梅雨もあけ、学生さんは夏休み真っ只中です。
【生徒】
そうかぁ・・・学生のころは1ヶ月も休みあったんだよなぁ・・・大学に至っては
2ヶ月。今じゃ1週間でもすごい長く感じるのに。あのころが懐かしい・・・
【先生】
ちょっとした連休でもシアワセを感じますからね。
【生徒】
でもたくさん休むとお金が稼げない。お金稼ごうと一生懸命働くと時間が無い。
【先生】
痛し痒しの生きた見本ですね。
さて、前回に引続き課税売上割合の計算のお話です。
前回は支払手段や資産の譲渡等の対価として取得した金銭債権の譲渡
については非課税売上に含めないことをお話しました。
今回は有価証券等の譲渡についてお話しましょう。
【生徒】
有価証券っていうと株とか国債とかですよね。確かゴルフの会員権は除く
とか・・・
【先生】
そうです。ゴルフ場利用株式等の譲渡は課税取引となります。課税売上割合
の計算では課税売上高に含まれることになります。
まず有価証券等の譲渡対価のうち、課税売上割合の計算で非課税売上高に
含まれるのは、譲渡対価の5%が原則と覚えて下さい。
【生徒】
5%?そしたら例えば100万円で株を売った場合には、課税売上割合の計算
では5万円だけが非課税売上になるってことですか?
【先生】
そうです。100万円×5%=5万円を非課税売上に加算します。
【生徒】
なぜ5%なんですか?
【先生】
株などの有価証券の譲渡対価は高額になることがよくあります。
売上規模が1億円程度の会社が、持っていた株をたまたま売却したら、譲渡
対価が数千万円になったような場合、譲渡対価を全額非課税売上とすると、
売却した事業年度だけ一気に課税売上割合が低下してしまい、その会社の
実態を適正に反映したものとは言えなくなってしまいます。
そのため譲渡対価全額ではなく5%のみを加算することとしているのです。
【生徒】
なるほど。でも原則というからには例外もあるんですよね?
【先生】
全ての有価証券等の譲渡対価に5%をかけるわけではありません。
合資会社・合名会社・有限会社・協同組合等の持分の譲渡では、対価が
それほど高額になるとは予想されないため、譲渡対価の全額を加算すること
になります。
また抵当証券についても譲渡対価の全額が加算されます。
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