【先生】
今日は体育の日。ハッピーマンデーのおかげで月曜祝日が多くなりました。
【生徒】
体育の日って元々10/10が晴れの特異日で、東京オリンピックの開会式が
行われたのにちなんでるんですよね。運動会開く学校も多いだろうし、代えても
いいものなのかな・・・
【先生】
連休を作るのが目的ですからね。ちなみに11/3も晴れの特異日らしいです。
6/28は雨の特異日、8/18は猛暑の特異日、9/17は台風の特異日・・・
【生徒】
台風の特異日って、なんかイヤ。
【先生】
さて、前回から相続があった場合の納税義務についてお話しています。
この特例は相続があった年とそれ以後の年で分けて考えますが、内容は
法人の吸収合併があった場合と似ています。
【生徒】
かすかに覚えてます。基準期間に対応する期間がどうとか・・・
【先生】
個人事業者は全て暦年ですので、法人のように事業年度が12ヶ月未満
という場合が生じませんので、基準期間に対応する期間というものもあり
ません。
また課税売上高の計算でも、事業を年の中途で始めた場合や中途でやめ
た場合どちらも1年分に割り戻すということもしません。
ですから法人の場合よりもはるかに簡単ですね。
【生徒】
それはよかった・・・・
【先生】
まずは相続があった年の納税義務です。これは通常の納税義務の判定
のほか、被相続人(亡くなった人)の基準期間における課税売上高で判定
します。
【生徒】
つまり?
【先生】
自分が免税事業者であっても課税事業者の事業を引き継げば、引き継いだ
人も課税事業者になるということです。
この場合、相続あった日の翌日からその年の12/31までが課税事業者となり
ます。
【生徒】
だとすると自分が免税事業者で、被相続人も免税事業者なら免税事業者
のままってことですね。
【先生】
そうです。
さらに細かく言うと、例えば亡くなった事業者が店を二つ持っていたとします。
相続人が二人いて、それぞれの店を別々に引き継ぐとします。
その場合には、その引き継いだ店の課税売上高のみで判断することになり
ます。
【生徒】
引き継いだ店だけ?
【先生】
亡くなった事業者甲さんの店をA店B店としましょう。
甲さんの長男である乙さんがA店を、次男である丙さんがB店を受け継ぎま
した。乙さんも丙さんもそれまでは免税事業者でした。
亡くなった年の甲さんは課税事業者でしたが、基準期間の課税売上高の内訳
を見ててみるとA店が3,500万円、B店が1,000万円でした。
【生徒】
乙さんも丙さんも、課税事業者だった甲さんの事業を引き継いだけど、乙さん
は基準期間の課税売上高が3,500万円のA店、丙さんは1,000万円のB店でした、
ということですね。
【先生】
そうです。この場合、自分が引き継いだお店だけで判断することになります
ので、
乙さんは基準期間の課税売上高が3,500万円のお店を引き継いでいること
から、相続日の翌日から課税事業者に。
丙さんは基準期間の課税売上高が1,000万円のお店を引き継いでいること
から、相続日の翌日からも免税事業者のまま。
ということになるのです。
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