【先生】
連休も終わって、今日から本格的にスタートという人も多いのではないで
しょうか。
【生徒】
脳がすっかりお休みモードなので、切り替えるのがタイヘンです。もっと
休みを!って世界の中心で叫びたい・・・
【先生】
さて、今回から具体的な免税取引の内容に入っていきます。まずは輸出
取引等にかかる免税です。
【生徒】
「等」ってことは色々あるってことですね。
【先生】
そうです。この輸出取引の範囲について見ていくことになります。
【生徒】
やっぱり多いのかなぁ・・・
【先生】
全部で11項目ありますが、非課税取引ほどのボリュームはないですよ。
最初は「本邦から輸出として行われる資産の譲渡又は貸付」です。
【生徒】
そのものずばり、輸出取引ですね。
【先生】
そうです。
何度も言っていますが、輸出取引は課税取引です。本来は消費税5%が
課税される取引なのですが、輸出のような場合は、結局最終的な消費地が
国内以外の地域で行われることになります。これに消費税5%を課税して
しまうと、日本の税金を国外に住んでいる人に負担してもらうことになるため
消費税を免除する規定を作っているのです。
【生徒】
duty freeってやつですね。
【先生】
免税店についても後で出てきますよ。
この輸出取引ですが、本当に輸出したのかどうか証明するための書類を
7年間残しておく必要があります。
【生徒】
7年もですか!?面倒だなぁ・・・
【先生】
輸出取引は消費税0%取引ですよね。消費税の納税額は「預った消費税-
支払った消費税」で計算します。輸出取引の場合預る消費税が0円ですので、
納税額がマイナスつまり還付になることが多いのです。
本当は国内で販売したのに、勝手に輸出したものとするようなことができて
しまうと脱税に繋がりますからね。
税関を通る際の輸出許可証や、輸出日・輸出品・相手先等一定の事項が
記載された書類を保管しておくことが必須なのです。
【生徒】
もし保管してなかったらどうなるんですか?
【先生】
輸出免税は書類の保管が適用要件とされていますので、理屈から言えば
免税の適用が受けられないことになります。
例えば日本円で100万円分の輸出をしたとします。国内で販売していれば
5%の5万円をプラスして105万円を受け取り、支払った消費税を無しとすれ
ば5万円-0円で5万円を納税しますよね。
輸出であれば輸出免税の規定で預かる消費税が0円ですので、100万円
を受け取り納税額は0円ですが、この規定が受けられないとすると、100万円
が税込価格として計算されて、
100万円×5/105=47,619円を納税しなければいけないことになって
しまうのです。
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