調査中に現金売上が帳簿に載っていないことが分かりました。
調査官は、まだ気づいていません。
午後の調査が始まりました。
●税務署
「総勘定元帳を見せてください」
▲納税者
「はい、これです」
●税務署
「先ほど、現金売上があるとおっしゃっていましたが、当然領収書を発行していますよね?」
▲納税者
「はい」
●税務署
「領収書の控えはありますか?」
▲納税者
「いいえ、コクヨの使いっきりの領収書を使っていますので、控えはありません」
●税務署
「え~控えがないのですか?」
▲納税者
「はい」
●税務署
「控えがないとなると、どうやって現金売上を確認するのですか?」
▲納税者
「・・・・」
納税者が沈黙してしまいました。
ここで助け舟を出します。
■会計事務所
「現金売上は年に数回しかないので、それでも対応できるようです」
「そうですよね?社長」
▲納税者
「そう、そうです」
■会計事務所
「現金売上で集金した現金は、すぐに銀行で口座に入金していているはずですから、その記録で分かるはずです」
●税務署
「なるほど」
「そうですか・・・」
「分かりました、では次に仕入先からの請求書を見せてください」
ということで、現金売上についてはこれ以上触れられませんでした。
調査も、このまま終わりました。
ちょっと調査官が淡白というか、突込みが足らなかったようで、見逃されてしまいました。
おしまい。
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