税務署に呼び出されて社長と会計事務所の担当者と所長が行きました。
●税務署(担当者)
「書店への広告宣伝費の支払いなのですが、やはり税務署としては交際費になるという見解です」
▲納税者
「調査に来られたときに説明したとおり、書店に対するこのような支払いはどの出版社もやっていることで、私の同業者も広告宣伝費で処理しています」
■会計事務所(所長)
「この支払いが広告宣伝費でなくて交際費であるという考え方自体が理解できません」
●税務署(担当者)
「だって、自社の本を書店で順位を上げるために書店へ金銭を支払っているのですから、交際費になります」
「お金を払った謝礼として本の順位を上げてもらうわけですから」
■会計事務所(担当者)
「実際に本を購入した分は当社の売上で計上されているのですよ?」
●税務署(統括官)
「えっ 自社の本を発注した分の売上が計上されているのですか?」
▲納税者
「そうです」
「なにも書店にお金を渡してランキングの順位を上げてもらっているわけではないのです」
「実際に書籍は動きませんが、伝票上では、当社が書店に売って、当社が書店から購入しているということです」
■会計事務所(所長)
「これのどこが交際費になるのですか?」
●税務署(統括官)
「そういう話であれば扱いは違います」
「広告宣伝費で問題ないですよ」
▲納税者
「もう~ 何回も説明したのに・・・・」
●税務署(担当者)
「すみません」
担当の調査官は申し訳なさそうに税務署のエレベーターホールまで見送りに来ました。
結局、何も修正することなく調査はおしまいです。
調査官の大きな勘違いで、貴重な時間をかなり使ってしまいました。
しかし、調査官が正しく理解していなかったことに対しては、会計事務所の担当者にも責任があります。
もっと適切な説明を税務署に呼び出される前にすることが必要です。
そうすれば、わざわざ税務署まで行って社長の貴重な時間を使うことはなかったはずです・・・・
無断転用・転載を禁止します。
本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。