調査官が、会社専属の職人は、外注費ではなくて給与で処理する性格のものではないかと言い出しました。
●税務署
「なぜ外注ではなくて、給与になるかといいますと、職人さんが会社の指揮命令下で働いているようだからです」
▲納税者
「は~ 指揮命令下で働いてはいけないのですか?」
●税務署
「いや、働いていけないということではなくて、そういう関係だと外注費ではなくて、給与になるということです」
「職人に対する支払いが外注費となるためには、会社と職人が請負契約関係でなくてはなりません」
「給与になるのは会社と職人が雇用契約関係にある場合です」
▲納税者
「請負契約っていうのはどういうことですか?」
●税務署
「職人が自分でリスクを背負って独立して事業を行うことをいいます」
▲納税者
「雇用契約とは?」
●税務署
「職人が会社に従属して、会社がリスクを背負う事業にサービスを提供する関係をいいます」
▲納税者
「なるほど」
「で、それが税金とどう関係あるのですか?」
●税務署
「請負契約だと、会社の職人への支払は外注費になります」
「外注費は会社の消費税の計算では消費税がかかることになります」
「給与だと消費税はかかりませんし、支払額から所得税を源泉徴収しなければなりません」
▲納税者
「ということは給与とされると、もしかして会社の税金が増えるのですか?」
●税務署
「そうですね」
「消費税の納税額を追加で300万円くらい支払っていただくことになります」
▲納税者
「ヒョエ~」
「うちは絶対に請負契約で外注費です!」
「間違いありません!」
●税務署
「間違いないって言われても、そうは簡単にいきません」
「もう少し話を聞かせてください」
▲納税者
「もう聞かなくていいですよ・・・・」
つづく
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