税務調査では、外注費は注目の的です。
特に多額の外注費が損益計算書に計上されていると、まず調査の対象として内容を聞かれます。
●税務署
「外注費が多額に計上されていますが、どのような内容の外注ですか?」
▲納税者
「当社は、映像制作の会社ですから、カメラマンや音響さんとかへの支払がその内容です」
●税務署
「支払先は個人ですか、法人ですか?」
▲納税者
「両方あります」
●税務署
「では、1年分の外注先からの請求書と、その支払いの記録を見せてください?」
▲納税者
「分かりました」
調査官は、外注先からの請求書とそれに対する支払いの記録を照らし合わせながら見ています。
●税務署
「ん~ 個人の外注に対して、源泉所得税を取っていませんね」
▲納税者
「源泉所得税ですか・・・」
●税務署
「請求額の10%を源泉所得税として天引きして外注先に支払わないといけません」
「そして、天引きした源泉所得税は翌月10日までに金融機関などで納税する必要があるのです」
▲納税者
「は~ そうなんですか」
「で、どうすればよいのですか?」
●税務署
「これからは、必ず源泉徴収をしてください」
▲納税者
「過去の分は?」
●税務署
「今年の分ですでに外注先に支払いをしてしまったものに対しては、できたら源泉所得税の分だけ返してもらってください」
▲納税者
「え~いまさらそんなことできないです・・・」
●税務署
「それと不納付加算税というペナルティーも課税されますから」
▲納税者
「どのくらいのペナルティーですか?」
●税務署
「納税額の10%です」
▲納税者
「ひぇー 社長に怒られる」
つづく
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