お客様からのチップをビンに入れて保管していると言ったら、それがどこにあるのかと、調査官が聞きました。
▲納税者
「ここです」
「厨房の棚です」
●税務署
「いくらくらい入っていますか?」
▲納税者
「いや 分からないです」
●税務署
「いくら入っているのか、数えてもらえますか?」
▲納税者
「どうぞ 自分で数えてみてください」
●税務署
「いいえ、私がお金を触るわけにはいかないのです」
▲納税者
「へ~ 何でですか?」
●税務署
「・・・・」
■会計事務所
「後で、お金が無くなったとか言う人がいるからではないですか・・・」
▲納税者
「なるほど」
「そういうことを言う人も確かにいるかもしれませんね」
●税務署
「すみません」
▲納税者
「分かりました、では数えます」
「1,600円です」
チップも原則としてお店の収入になります。
金額が大きければ指摘事項になります。
●税務署
「次にレジのお金も数えていただけますか?」
▲納税者
「了解です」
「36,000円です」
●税務署
「レジの後ろの棚の中を見させてもらっていいですか?」
▲納税者
「どうぞご自由に」
●税務署
「この帳面は何ですか?」
▲納税者
「あ~何だろう これは・・・」
「店長!この帳面は何?」
「店長がつけている毎日の店の売上帳ですって」
●税務署
「この帳面のコピーをいただいてよろしいですか?」
▲納税者
「どうぞ どうぞ」
調査官は、店長の売上記録と会計帳簿上の売上記録を照合するのでしょう。
税務調査では、売上について会計帳簿のほかに現場での管理的な記録があれば、必ず両者をチェックします。
売上の漏れがないかをチェックするのです。
税務署は、現場の記録の方が正しいと見ているものです。
つづく
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