週刊税務調査日記

人権侵害の調査 (2)

第275号 2007/10/1

調査2日目です。

調査開始前に、納税者と調査官がお茶をすすりながら雑談をした後に、調査官が突然切り出しました。

●税務署

「多古山さん」

▲納税者

「はい」

納税者は名前を呼ばれたのでびっくりして返答しました。

●税務署

「あなたはこの会社の経理を任されて何年になりますか?」

▲納税者

「もう20年になります」

●税務署

「20年もひとつの会社の経理をやっていると、会社からは全面的に信頼されて、何から何まで多古山さんに任しているのでしょうね」

▲納税者

「何から何までというわけではありませんが、一応経理はすべて任されています」

●税務署

「そうですか」

▲納税者

「それが何か?」

●税務署

「いや ちょっと聞いてみただけですが・・・・」」

「多古山さんは、何か悪いことをやろうと思えば、何でもできてしまう立場ですよね?」

■会計事務所

「ちょっと待ってください」

「それはどういう意味ですか?」

「多古山さんが何か悪いことでもやったような口ぶりではないですか?」

●税務署

「何にもやってないのですか?」

「多古山さん」

▲納税者

「え~何のことですか?」

「私は何も・・・」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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