臨場調査後も調査官から何回も連絡がありました。
その度に納税者に連絡をして回答を待ちましたが、なかなか明確な回答がありません。
調査官もほとほと困り果てた様子です。
そして、約1か月が経過しました。
調査官から連絡があり、税務署に納税者と一緒に来てほしいということでした。
納税者と一緒に税務署に向かいます。
会議室のようなところに案内され、統括官と上席調査官が相対しました。
●税務署
「では、こちらからお願いした質問の回答をまずは頂けますか?」
▲納税者
「わかりました」
●税務署
「山田さんという人に、紹介料として100万円支払っているということですが、請求書や領収書は見つかりましたか?」
▲納税者
「いや、それが・・・・」
●税務署
「見つからないのですね?」
▲納税者
「ええ・・・・」
●税務署
「大変申し上げにくいことなのですけれど、聞いてください」
▲納税者
「はぁ」
●税務署
「山田さんに実はお会いしまして、お話を伺ってきました」
「そうしたところ、仕事を御社に紹介したこともないし、御社からお金をもらった事実もないと言われました」
▲納税者
「・・・・・・」
納税者の顔つきが変わり、額に汗がにじみ出ているのが分かります。
●税務署
「それと、外注先のA社ですが、会社は既に5年前から営業していないことが確認されています」
「そんな会社に外注費を本当に支払ったのですか?」
▲納税者
「・・・・」
●税務署
「一体どういうことですか?」
▲納税者
「・・・・・・・」
税務署は完璧に半面調査で固めています。
納税者は、我々にも嘘を言っていたのでしょうか?
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