税務調査の当日です。
上席調査官で、かなり経験のありそうな人です。
会社の概要から、取引内容、社長の略歴などを聞いて、いよいよ帳簿調査の開始です。
●税務署
「この売上に対応する仕入はどの分ですか?」
▲納税者
「あぁ それは△社からの仕入の分です」
●税務署
「△社からの請求書を見せてもらえますか?」
▲納税者
「はい、ちょっと待ってください」
それから15分経ちました。
▲納税者
「おかしいな」
「見つからないですね・・・」
「もしかしたらもらってないのかもしれません」
●税務署
「請求書をもらわないで、お金を支払うんですか?」
「それも200万円も」
▲納税者
「ん~ メールで請求してきたのかな・・・」
●税務署
「では、そのメールを見せてください」
▲納税者
「今探します」
それでまた15分経ちました。
●税務署
「まだ見つかりませんか?」
もう調査になりません。
終日こんな調子で調査官も呆れ果て、膨大な宿題を残して去って行きました。
■会計事務所
「こんな調子では、調査は終わりませんよ」
▲納税者
「はい・・・・」
■会計事務所
「本当に請求書とかがないのですか?」
▲納税者
「・・・・・・・」
■会計事務所
「これでは、税務署は得意先や仕入先に反面調査に入りますよ」
▲納税者
「え~ 仕入先や得意先に行って調査をするのですか?」
■会計事務所
「そうです」
▲納税者
「そんなことをされたら商売に影響してしまいます・・・」
■会計事務所
「ですから、出すものは出して、調査官が納得するような説明をしないと・・」
▲納税者
「はぁ」
しかし、その後も明確な説明はなく、税務署もしびれを切らして半面調査を開始しているでしょう。
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