調査官が過去に税務署に提出されていた退職金規程を手に持って納税者に問いただしています。
●税務署
「退職金規程が2つあるということはどういうことですか?」
▲納税者
「ん~記憶がないのですが・・・」
●税務署
「記憶がないって言ったって、こうしてここにありますからね・・・」
▲納税者
「・・・」
●税務署
「黙ってたって分からないじゃないですか!」
「これはどういうことなんですか?」
かなり語気を強めて詰め寄ります。
▲納税者
「いや~分からないものは分かりませんよね~」
●税務署
「分からないって・・・」
「あなたの会社で作られたのではないのですか? この規程は!」
▲納税者
「いや だから 分からないって言っているでしょう!」
「分かんないものは、分かりません!」
納税者も語気が荒くなってきました。
険悪な状況です。
●税務署
「退職金規程が2つもあるなんておかしいじゃないですか?」
「この規程と、この前もらった規程とはどういう関係なんですか?」
「この会社には規程が常に2つあるのですか?」
▲納税者
「いや~分からない」
●税務署
「分からないじゃないでしょ!」
ついに、調査官が怒り出してしまいました。
ここで、間に入ります。
■会計事務所
「おそらく、お手持ちの退職金規程は、退職給与引当金を計上するために、過去において税務署に提出されたものではないでしょうか?」
「たぶん前任の会計事務所が申告書と共に提出したものでしょう」
「そうでなければ、退職金規程を税務署に提出することはありませんからね」
「ですから、納税者の記憶が定かではないこともありえるわけです」
「そんなに納税者を責めないでください」
「本当に知らないといっているのですから・・・・」
●税務署
「・・・」
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