週刊税務調査日記

愚痴っぽい調査官 (1)

第230号 2006/10/23

税務調査の連絡があると「今回はどのような調査官が来るのかな?」と、興味深々です。

無駄口のひとつもたたかない調査官、ぶつぶつ独り言を言いながら調査をする調査官、貧乏ゆすりで机の上のコーヒーがきれいな波紋を映し出している調査官など、いろいろな方がいらっしゃいます。

今回の調査官は、どのような方でしょうか・・・

調査当日です。

■会計事務所

「おはようございます」

●税務署

「税野と申します」

「宜しくお願いいたします」と言って、身分証明書を提示しました。

そして、胸元から名刺を取り出して、所長と名刺交換です。

次に、担当者が名刺を差し出します。

すると、「すみません、名刺は所長に渡した1枚でいいですか?」と言います。

■会計事務所

「は~」

「結構です・・・」

●税務署

「いや~ 名刺作るの大変なんですよ」

「私のように中年からパソコンを始めると、もう頭が固いからなかなか覚えられなくて・・・」

■会計事務所

「そうなんですか」

●税務署

「やっとできたと思ったら、斜めに印刷されたりして」

■会計事務所

「若い人にやってもらえばよいのではないですか?」

●税務署

「いや~ 聞きたくないですよ もう」

「こんなこと分からないのかっていう風に教えますからね、若いのは!」

「だから一切聞かないで自分でやるんです」

■会計事務所

「大変ですね」

●税務署

「本当に昔はよかったですよ」

「今じゃ何でもかんでもパソコン」

「パソコンを使えなければ人間扱いしてもらえないですからね」

■会計事務所

「は~」

●税務署

「まったく、何でこんな世の中になってしまったんですかね」

「ですから、私の名刺はとても貴重なものなのです」

■会計事務所

「名刺1枚に相当なコストがかかっているということですね?」

●税務署

「そうなんですよ」

「ですから、すみません1枚で勘弁してください」

■会計事務所

「はい、結構ですよ」

To be continued

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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