晴海税務署の担当者は、はじめから強い口調で納税者の不動産経営が事業的規模ではないと主張しています。
●税務署
「税務署では、チェックリストがありまして、不動産の管理状況、家賃の集金状況などを勘案しても、この納税者は事業的規模とは見られません」
■会計事務所(三島)
「でも、実際に納税者の不動産経営の状況を直接見たわけでもないですよね?」
●税務署
「いいえ、先日賃貸している物件を外から見させていただきました」
「その結果、とても事業的規模とは判断できないとの結論に至っているわけです」
■会計事務所(三島)
「へ~そうなんですか」
●税務署
「そうなんです」
「そこで申し上げますが、今回自主的に修正申告をしていただけるのであれば、昨年度だけの修正で結構です」
「もし、修正申告をしないということであれば、調査に伺って過去3年間についてお調べして、その結果3年間分の修正申告をお願いすることになります」
■会計事務所(三島)
「はぁ そうなんですか?」
「もう、納税者の不動産経営が事業的規模ではないという前提でおっしゃっているのですね?」
●税務署
「そうです」
■会計事務所(三島)
「・・・」
●税務署
「いずれにしても、今私が申し上げたことを納税者の方に説明していただいて、来週にでもご連絡いただきたいのですが?」
■会計事務所(三島)
「わかりました」
「所長と相談してみます」
と言って三島は電話を切りました。
■会計事務所(三島)
「所長、今度は亡くなった納税者の所轄の税務署である晴海税務署から電話があって、事業的規模でないのであるから修正申告をしろって言うんです」
■会計事務所(所長)
「ずいぶん強引だね」
■会計事務所(三島)
「それと、今修正申告をすれば昨年度だけでいいって言うんです」
「そして、修正申告をしなければ税務調査に伺って3年間分を調査すると言っているのですけれど・・・」
■会計事務所(所長)
「何だよそれ。我々に対する脅しかい?」
■会計事務所(三島)
「本当にそうですよね」
「納税者と相談して来週連絡をくれって言っていました」
■会計事務所(所長)
「ふ~ん」
「そんな言い方するんだ・・・」
To be continued
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