ITに弱い調査官と思いきや、消費税についても弱そうです。
●税務署
「ん~税抜経理ね~」
■会計事務所
「消費税の経理処理方法には税抜経理と税込経理の2種類の方法がありますよね?」
●税務署
「ええ まぁ」
▲納税者
「・・・・・・・」
■会計事務所
「・・・・・・・」
●税務署
「すいません。実は私はずっと内勤ばかりをしてまして、このように調査に出るのはつい最近からなんです」
▲納税者
「今まで税務調査をした経験がほとんどないということですか?」
●税務署
「そうなんです・・・」
▲納税者
「はぁ そうなんですか」
納税者は、一層疲れた表情になりました。
税務署は、企業や個人事業者に対して実際に税務調査に行く調査部門と、税金の徴収督促や納付状況の管理などをする内勤部門に大きく分かれています。
この調査官は、長年内勤部門に勤務していたのですが、何らかの理由で退職を間近にして外勤部門である調査部門に配属されたのでしょう。
最後まで内勤で終わらせてあげればよいものを、退職前に外勤ではチョッとかわいそうな気がします。
●税務署
「それと雑収入に消費税差額とあるのですが、これは何ですか?」
■会計事務所
「仮受消費税と仮払消費税の差額と実際の消費税納税額との差額です」
●税務署
「差額・・・」
■会計事務所
「税抜経理処理を理解できないと、チョッと分からないと思いますよ」
●税務署
「ん~何で差額が出るんですかね・・・」
▲納税者
「・・・・」
■会計事務所
「・・・・」
もう調査になりません。
納税者も呆れ顔です。
そして、時間が来て調査も終わりに近くなりました。
●税務署
「そしたらすみません、資料のコピーをもらいたいのですが?」
▲納税者
「何のですか?」
●税務署
「基本的には、今までのところ何もなかったのですが、上司にそのことを説明するための資料をコピーしていただきたいのですが?」
▲納税者
「別に資料がなくても、何もなかったことを上司に報告すればよいのではないですか?」
●税務署
「いや。そうでないと私が説明できないんです。」
▲納税者
「・・・・」
●税務署
「預金通帳と請求書の控え、この元帳に貼った付箋の領収書のコピーをお願いします」
▲納税者
「はい はい 分かりました」
こうして調査官は帰って行きました。
納税者の社長さんは時間がもったいない」と怒っていました。
こんな調査もあるんですね。
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