週刊税務調査日記

裏金発覚?の調査 (9)

第201号 2006/3/20

調査官が外注先である山下縫製の請求書を署に持ち帰ってから1週間後に、税務署から会計事務所に電話がありました。

●税務署

「あ 先生ですか?」

「外注先の請求書を署に持ち帰って分析してみたのですが、特に異常な動きは正直申し上げまして見られませんでした」

■会計事務所

「そうですか」

●税務署

「納税者の態度などを見ていると、釈然としないのですが・・・・」

■会計事務所

「はぁ」

●税務署

「山下縫製は、確認したところ修正申告を税務署に提出して追加納税したようです」

■会計事務所

「もう修正申告をして、納税まで済ましたのですか・・・」

●税務署

「ということで、調査はこれで終了します」

外注先に修正申告書を出されては税務署としても厳しいものがあります。

一時は、裏金発覚!と思ったことでしょう。

■会計事務所

「分かりました」

「お疲れ様でした」

ということで、社長の個人口座に入金されたお金の騒動は、これで一件落着です。

税務署は、実地調査の後、必ず銀行に行って代表者の個人口座をチェックします。

取引関係者からの入金でもあろうものなら、今回のような騒動になることは必定です。

皆さんも注意してください。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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