年明けから確定申告が始まるまでの期間は、法人の税務調査がよく入ります。
なぜこの期間に法人の税務調査が多いかというと、確定申告の期間は会計事務所は大忙しで、税務調査の立会などやっていられないからです。
ですから、税務署も先刻そのことは承知で、会計事務所が顧問をやっている法人の税務調査は、2月16日から3月15日までは入れないのが暗黙のルールとなっているのです。
個人の確定申告期間は法人の税務調査担当官にとって、あまりうれしい期間ではありません。
調査に出ないで税務署内にいると個人の確定申告の手伝いに駆り出されてしまうからです。
それで、会計事務所が顧問になっていない法人を調査対象に選定したりして何とか調査で外に出ようとするのです。
今回の税務調査は、この確定申告期間内にあったものです。
私も事務所を開業したてで、確定申告期間であるのにもかかわらず、税務署に押し切られて調査を入れられたものでした。
●税務署
「○○税務署の法人5部門の税野と申します」
「税務調査のご連絡です」
■会計事務所
「どこの会社の調査ですか?」
●税務署
「株式会社××の税務調査です」
■会計事務所
「で、いつですか?」
●税務署
「2月の20日と21日の2日間でお願いしたいのですが」
■会計事務所
「確定申告期間中ですか?」
●税務署
「先生も御承知かと思いますが、税務調査は確定申告期間中において行ってはならないとする規則も何もございませんので、ご協力願いたいのですが」
■会計事務所
「そんなこと言われてもですね・・・」
「忙しくて立会ができないですよ・・・」
●税務署
「であれば、立ち会われなくても結構ですけれど」
■会計事務所
「ん~ 仕方ないですね」
「了解いたしました」 と言って、確定申告期間中に受けてしまいました。
しかし、今このような電話がかかってきたら、違う対応をします。
●税務署
「株式会社××の税務調査です」
■会計事務所
「で、いつですか?」
●税務署
「2月の20日と21日の2日間でお願いしたいのですが」
■会計事務所
「確定申告期間中の調査はご遠慮願います」
●税務署
「先生も御承知かと思いますが、税務調査は確定申告期間中において行ってはならないとする規則も何もございませんので、ご協力願いたいのですが」
■会計事務所
「協力できません」
「4月に入ってからにしてください」 と言って4月にしてもらいます。
To be continued
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