調査2日目です。
三原の反撃開始となるのでしょうか?
●税務署
「え~と、今日はまず総勘定元帳を見ようかな?」
▲納税者
「はい、これです」
●税務署
「ん・・・外注費で処理されているこの人は、確か従業員の方ですよね?」
▲納税者
「ああ、そうですよ」
「当初外注先として仕事を依頼していたのですが、昨年の途中から従業員として正式に採用したのです」
●税務署
「そんないい加減なことダメでしょ!」
「実態が変わっていないのに外注先になったり従業員になったりしたら」
「そんなこと許されないよ!」
■会計事務所(三原)
「許されないよって、何が許されないんですか?」
●税務署
「えっ・・・・」 三原の反撃に調査官はびっくりしています。
「だから、外注先から従業員になるなんていうことはおかしいって言っているんです」
「もともと外注ではなくて、給料扱いの従業員ではなかったんですか?」
▲納税者
「いいえ、はじめは輸出入の手続き業務を外注として委託していたんです」
「会社の机も貸したりしていましたが、自宅でも仕事をしていました」
■会計事務所(三原)
「請求書も会社宛に出していたんですよね?」
▲納税者
「そうです」
●税務署
「そんな体裁だけで外注だなんて、問題ありですよ!」
■会計事務所(三原)
「何が問題ありなんですか!」
「会社とその人が請負契約を締結して、会社に何ら拘束されずに仕事をしているのに、私は問題ないと思います!」
三原の語気も強くなってきました。
●税務署
「あなたはどう思うの?」 と納税者に聞いています。
▲納税者
「私も三原さんの言うとおりで、実態は外注でしたから特に問題はないと思います」
●税務署
「あっ そぉ」
「会社の外注先は皆そんな感じなんだ」
「じゃぁ 本当かどうか各外注先に聞いてみなくちゃね!」
「仕方ない、取引先に迷惑がかかっても知りませんよ!」
■会計事務所(三原)
これは調査官のハッタリであるということを三原は見抜きました。
納税者に揺さぶりをかけて、事を有利に運ぼうとしています。
「別に構わないですよ」
「いくらでも外注先に当たって調べてください」
「調査するのが調査官のしごとですから、気が済むまで調べたらよろしいんじゃないですか?」
●税務署
三原の毅然とした態度に調査官は動揺の色を隠せません。
「本当にいいんですか?」 と納税者の方を向いてプレッシャーをかけています。
▲納税者
「いいんですかって言われても・・・・・」
■会計事務所(三原)
「いいんです!」
「別に疚しいところはないんですから、どうぞご勝手にしてください!」
と、間髪を入れずに三原はきっぱりと言い切りました。
●税務署
「・・・・」
To be continued
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