調査官2名が昼食から戻ってきました。
■会計事務所
「食事は取れましたか?」
と、歯痛の調査官に聞いてみます。
●税務署
「いや、とても食事なんかできません」
と言って、手を頬に当てます。
■会計事務所
「どこの歯が痛むんですか?」
●税務署
「奥歯です・・・」
とても辛そうです。
午後は帳簿調査です。
調査官から要求された帳簿や証憑書類を提出し、調査官はチェックを始めました。
●税務署
「海外からの仕入の書類を見せてください」
▲納税者
「はい、分かりました」
すると、その時・・・
「ガッ、ガッ、ガッ、ガ~」
「ゴゴゴゴ ゴ-」
「ウィ-ン ウィ-ン キ―ン」
とてつもない轟音が響きわたりました。
コンクリートの床と壁を掘削している音です。
話し声も聞こえないほどの、響きわたるような音。
●税務署
「何ですかこれは?」
▲納税者
「すみません。隣の部屋で内装工事をやっているんです。」
■会計事務所
「いや、それにしてもすごい音ですね」
これでは、歯痛の調査官は溜まったものではありません。
「歯が痛いところに、このコンクリートを削る音、 平気ですか?」
●税務署
「ん~。チョッとこれ、どうにかなりませんか?」
▲納税者
「相当前から工事の予定が入ってましたからね」
「我慢していただくしかないですね」
と言っている間も
「キイ~ン キイ~ン ドドド」 とすごい音が響き渡ります。
歯痛の調査官は、手を頬に当てて調査どころではなさそうです。
右手は頬に、左手はこぶしを強く握りしめています。
工事は、一定の間隔を置きますが、絶え間なく行なわれています。
「おい、大丈夫か?」と統括官が聞いています。
しかし、そう言って統括官は、黙々と帳簿調査を進めています。
「あぁ、痛て・・・」と歯痛の調査官。
突然、席を立って、手を頬に当てて工事現場に向かいました。
「もう少しこの音何とかなりませんか?」と職人さんに聞いています。
「音出さねぇで、仕事できるわけね~だろ」とぶっきら棒に職人さんに言われています。
すごすごと手を頬に当てて、痛々しく帰ってきました。
歯が痛い方の目も真っ赤です。
お気の毒です。
To be continued
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