パソコンを触らせろ、触らせないの攻防は、結局必要資料をパソコンから出力したものを調査官が持ち帰ることで決着がつきました。
しかし、今回の調査官は初めから納税者を疑ってかかっています。
態度も強硬です。
■会計事務所
「他に必要な資料はありますか?」
●税務署
「お客さんに渡す書類は、いつも郵送ですか?」
▲納税者
「お客さんに渡す書類って、代行して作成した届出書類ということですか?」
●税務署
「そうです。言わば商品といえるもののことです」
▲納税者
「それなら、すべて宅急便です」
「書類が送ったのに着いていないなんていうお客さんが時々いますので、すべて書類は宅急便で送っています」
この言葉を聞いたとたん、あの執拗な調査官がニヤリとしました。
●税務署
「宅急便の控はすべてとってありますよね?」
▲納税者
「はい、すべて綴ってありますよ」
●税務署
「それを1年分すべてお借りできますか?」
▲納税者
「別に貸してもいいですけど、何に使うのですか?」
●税務署
「いや、確認のためにお借りするだけです」
▲納税者
「ま、いいですよ」
時間もお昼近くなりました。
調査官3人は書類を持って帰り支度です。
■会計事務所
「今後の納税者へのご質問等の連絡は、すべて会計事務所を通していただきたいのですが?」
●税務署
「分かりました。すべて先生に連絡します。」
ということで、調査官は午前中で署に戻りました。
▲納税者
「何ですかね、あの調査官は、まったく・・・」
■会計事務所
「チョッと性格的におかしい感じですよね」
▲納税者
「ところで、何で宅急便の控を持ち帰ったのですかね?」
■会計事務所
「お客さんへの書類をすべて宅急便で送っていると言ったから、宅急便の控から送り先のお客さんについて、すべて請求書の控と照合するんですよ」
「商品を送っている先には、必ず請求しているはずだということです」
「請求書がなければ、売上が漏れている可能性があるからです」
「だから、調査官はすべて宅急便で送っていると言ったらニヤリとしたわけです」
「もう、頭から疑っていますね」
▲納税者
「俺は、そんなに悪いことやるような人相をしているのかな・・・・」
To be continued
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