週刊税務調査日記

調査の立会いを依頼された調査(1)

第53号 2003/3/24

税務調査の立会いというと、通常は顧問をしている納税者の税務調査の立会いになります。

しかし、今回は知り合いからの突然の依頼により、顧問先でない納税者の税務調査に立ち会うことになりました。

知り合いから連絡があり・・・

「俺の友人が税務調査を受けていて、夜も眠れないと言っているのだけれども、調査に立ち会ってもらうっていう事できるのかな?」

「その納税者は顧問税理士はいないの?」

「いないのよ。顧問税理士なんかいらないって、強がっていたのだけれども、実際に税務調査を受けたらとんでもない税額を追徴されそうだって、もう仕事が手につかないみたいで・・・」

「そうなんだ。で、まじめな人なのその方?」

「チョウまじめなやつなんだけれどもね」

「そしたら、立ち会ってもいいよ」

「いや、良かった。さっそく彼に連絡しておくよ。ありがと。」

ということで、現在進行中の税務調査に突然立ち会うことになりました。

調査当日です。

初対面のため、調査官が来る前の早めに伺いました。

■会計事務所

「はじめまして、宜しくお願いします。」

▲納税者

「お忙しいところ、また突然このようなご依頼をして申し訳ございません」

■会計事務所

「まず、この委任状に押印してください」

現在は委任状という名称ではなく、税務代理権限証書という名称に変わりましたが、納税者が税理士に税務調査の立会いを委任したという書類に会社の印を押してもらいます。

これがないと、調査官に「あんた誰?」と言われてしまいます。

委任状に押印してもらった後に、現在までの調査の状況を納税者に聞きます。

■会計事務所

「なんか、夜も眠れないって聞きましたが、どのような状況なんですか?」

▲納税者

「先生、聞いてくださいよ」

と言って 、弱りきった様子で話し始めました。

To be continued

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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