☆質問
「昨年の同じ時期に法人税の税率が下がると聞きました。今回さらに税率が下がるのでしょうか?」
★回答
「現行は以前の25.5%から23.9%に引き下げられました。まだ改正案が国会に提出されて
いる段階ですが今回はさらに2段階で引き下げる予定です」
「平成28年4月1日以後に開始する事業年度から23.4%に、平成30年から23.2%になるよう
です」
☆質問
「税率でみると今回0.5%引き下げ、2年後さらに0.2%引き下げるということですね」
★回答
「以前に比べてあまりインパクトはありません」
「利益1000万円に対して5~7万円の減税だと考えて下さい」
☆質問
「法人の税負担、法定実効税率はどう変わりますか?」
★回答
「東京都の場合で資本金が1億円以下の法人では下記の通りです」
「税務上の利益が
0円~400万円 であれば 法定実効税率約21.4%(前回と同じ)
400万円~800万円 であれば 法定実効税率約23.2%(前回と同じ)
800万円~ であれば 法定実効税率約33.8%(前回34.3%)となります」
「税務上の利益が2,500万円を超えると超過税率が適用される為、それぞれ0.3~0.4%増え、
4,500万円を超えるとそれぞれ0.8~1.1%増えます(前回と同じ)」
☆質問
「こうみると影響があるのは利益が800万円を超えたときに、若干下がるといった感じです
ね」
「今回の減税は、法人税の負担が30%を切るというふれこみだと聞きました。何故切っていないのでしょうか?」
★回答
「法人税の負担が30%を切るのは資本金が1億円超の法人のみです」
「これらの法人は、法人税の他に事業税も下がります」
「税務上の利益が
0円~400万円 であれば 法定実効税率約28.6%
400万円~800万円 であれば 法定実効税率約29.3%
800万円~ であれば 法定実効税率約29.97%となります」
☆質問
「では資本金が1億円超の大会社の方が節税になってしまうのでしょうか?」
★回答
「確かに以前の32.1%から29.97%になりますので大会社がお得に見えます」
「しかしそんなことはありません。法人税の負担が30%を切るというのは、あくまで利益に対しての税率の話です」
「大会社には法人の事業そのものにかかる外形標準課税が課税されますが、外形標準課税は以前の1.6倍に増え、別途上乗せされます」
「一概に節税になるとは言えませんし、トータルの税金では30%を切ることはないと思われます」
☆質問
「よく分かりました」
無断転用・転載を禁止します。
本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。