週刊節税教室

宗教法人ラブホテルを経営

法人税
第365号 2009/6/19

☆質問

「宗教法人がラブホテルを経営していて、所得隠しを指摘されたとありました」

「どのようなことですか?」

★回答

「7年間で14億円の所得を隠していたということです」

「追加で納めた税金は3億円に上るということです」

☆質問

「どのような手口で所得を隠していたのですか?」

★回答

「宗教法人が行う宗教行為に対しては法人税は課税されません」

☆質問

「賽銭とか祈祷料やお布施などに税金はかからないということですか?」

★回答

「そのとおりです」

☆質問

「お寺や神社で売っている御札や御守りなども税金がかからないのですか?」

★回答

「かかりません」

「御札などを高額で販売して得る利益は、通常の商取引での利益ではなく、その利益の実質は信者が支出する喜捨金と同じものと考えているのです」

☆質問

「ラブホテルの利用料も喜捨金という解釈ですか?」

★回答

「同じようなもので御布施と解釈し、ホテルの利用料の一部を売上から除外していたということです」

☆質問

「ホテル代が御布施ですか?」

「それはないですよね?」

★回答

「確かに」

「そんなことが認められたら、宗教法人が行う収益事業の売上の一部がすべて御布施として売上から除外されても良いことになります」

☆質問

「常識を疑いますよね?」

「宗教法人が飲食店を経営して、レジの代わりに賽銭箱があって、そこに飲食代を入れれば御布施となるという理屈ですね?」

★回答

「そのとおりです」

「課税は公平に!」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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