週刊節税教室

株主構成と税金 (1)

法人税
第271号 2007/3/19

☆質問

「3月決算の法人を経営しています」

「株主構成をこれから変えようかと思うのですが、税金上何か影響があり

ますか?」

★回答

「あります」

「まず、安易な方法で株主を異動しないことです」

☆質問

「株式を売買することで、株主の異動をしようかと思っています」

★回答

「売却先が法人か、身内か、第3者か、などにより売買する株式の価格

が異なりますので注意が必要です」

☆質問

「へ~そうなんですか?」

「売買価格は税金の専門家に相談した方がよさそうですね?」

★回答

「そのとおりです」

☆質問

「株主構成を変えると、具体的に税金にどのような影響があるのですか?」

★回答

「まず、同族会社の判定に影響してきます」

「同族会社とは、上位3株主グループが50%超の持株を持っている会社

のことを言います」

☆質問

「株主グループって、たとえば私のケースですと、妻や親が株式を持ってい

ますので、私と妻と両親がひとつのグループになるということですね?」

★回答

「そうです」

☆質問

「同族会社になると具体的にどのような税務上の扱いになるのですか?」

★回答

「同族会社の行為計算の否認という規定が適用されます」

☆質問

「それはどのような規定ですか?」

★回答

「同族会社は、少数の意思の通じた株主で意思決定されるため、通常の

会社ではあり得ない経済的合理性のない租税回避行為が行われること

があります」

「そのような場合は、税務署長が一方的に税金を決めることができるとい

う規定です」

「税務署の伝家の宝刀と言われています」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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