☆質問
「なんか~私がよく理解しないまま、前の会計事務所でいろんな処理がされ
てしまったのですけれど、」
★回答
「え~どのような処理ですか?」
☆質問
「まず、会社を作ったときのことです」
「4月3日に設立登記をしたのですが、決算日を4月30日にされてしまったの
です」
★回答
「されてしまったといっても、決算日を4月30日にする理由の説明は受けたわ
けですよね?」
☆質問
「ええ、確かこうすると税金が得になるからということでした」
「詳しいことは理解できませんでした」
★回答
「ちゃんと理解した上でやらなければダメですよ」
☆質問
「そうですよね」
「ところで、なぜ決算日を4月30日にすると税金が得になるのですか?」
★回答
「おそらく消費税のことだと思います」
☆質問
「消費税?」
★回答
「消費税は、法人の場合2期前の消費税のかかる売上高が1千万円を
超えている場合に納税義務が生じます」
「新設法人は設立3期まで2期前がないため、設立1期と2期は自動的
に消費税が免税になります」
「そして3期目は1期目の売上高で消費税の納税義務を判断するのです」
☆質問
「なるほど」
★回答
「ところで、4月3日から4月30日までの設立1期目は売上高がありまし
たか?」
☆質問
「いいえゼロです」
★回答
「そうすると1期目の売上高は1千万円以下となりますので、設立3期目は
消費税の免税事業者になります」
「つまり、1期目の期間を売上高があがらない短い期間にして、2期目と3
期目を各12ヶ月分まるまる消費税免税の期間にするといったことを目的
にしていたのではないでしょうか?」
☆質問
「なるほど」
★回答
「でも短い決算をやって、その分の報酬を会計事務所に支払うことを考え
ると、本当に得したかどうかは分かりませんね」
「私どもの事務所では、このようなケースでは3月31日決算にするように
指導しています」
「そうすれば、1期目と2期目でほぼ2年間消費税が免税になりますからね」
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