☆質問
「前回は、今年から消費税の課税事業者に新たになる個人事業者は、簡
易課税方式と本則課税方式との本年度の納税額をシミュレーションをして、
簡易課税方式が有利であるならば、今年中に簡易課税の選択届出書を
税務署に提出する必要があることを教えてもらいました」
「では、今年は平成15年の課税売上高が5千万円を超えていたために簡
易課税方式を選択できないけれども、来年は平成16年の課税売上高が
5千万円以下であることから簡易課税方式を選択できる場合は、どのよう
にしたらよいのですか?」
★回答
「今年の実績をもとに、来年の業績を予想して、来年の簡易課税方式と本
則課税方式における納税額のシミュレーションをする必要があります」
☆質問
「それで、来年の納税額が簡易課税方式の方が安くなるという結果が出た
らどうしたらよいのですか?」
★回答
「税務署に簡易課税方式を適用する届出を出します」
☆質問
「その届出は、来年中に出せばよいのですね?」
★回答
「それが違うのです」
☆質問
「え~ だって前回は、今年簡易課税を選択するには今年中に届出書を税
務署に提出すればよいと言ったではないですか?」
★回答
「確かに言いました」
「しかし、それは今年だけの経過措置なのです」
☆質問
「経過措置?」
★回答
「そうです」
「簡易課税方式の選択は、本来は選択しようとする年度の初日の前日まで
に届け出なければならないのです」
「つまり、個人事業者であれば、適用しようとする年の前年の12月31日まで
に届け出る必要があるのです」
☆質問
「なるほど、それが本来の規則なのですね?」
★回答
「そのとおりです」
「例外として今年だけ経過措置を設けたのです」
「つまり、平成17年に消費税の課税事業者になる個人事業者で、前年が免
税事業者である者については、平成17年中に簡易課税の選択届出書を税
務署に届け出れば、平成17年について簡易課税を適用できるというものです」
☆質問
「なるほど、よくわかりました」
★回答
「簡易課税方式を選択すると、2年間は強制的に適用されるということも重要
ですから覚えておいてください」
☆質問
「一度選択すると2年間は本則課税方式に戻れないということですね?」
★回答
「そのとおりです」
「2年前の課税売上高が5千万円を超えれば、簡易課税方式を選択していて
も本則課税方式が適用されるということも覚えておいてください」
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