☆質問
『新聞で米国LLCとか ハ ゚ ー ト ナ ー シ ッ フ ゚、国内では匿名組合といったことが
税金とのからみで取り上げられていますが、基本的な仕組みについて
教えてください」
★回答
LLCとはLimited Liability Companyで、米国の州法で設立される事業
体です。
パートナーシップも米国のパートナーシップ法により設立される事業
体です。
匿名組合は日本の民法や商法に基づいて設立される事業体です。
☆質問
『同じ事業体であれば、株式会社や有限会社といった法人形態が一般
的ですが、なぜLLCとか匿名組合が使われるのですか?』
★回答
LLCや匿名組合を利用する場合は、基本的に複数の投資家が不動産投
資などの金額も大きく、リスクのある投資をする場合です。
☆質問
『リスクのある投資ということは、損失が発生する可能性も大きいと
いうことですよね?』
★回答
そうです。
不動産投資などは投資の初期段階では償却負担当が多く、通常損失が
発生します。
LLCや匿名組合ですと、税金計算上、投資による損失や利益の扱いで各
投資家にメリットがあるのです。
☆質問
『通常の株式会社では、投資家である株主は会社が不動産投資で損失
を計上しても、その損失は投資家自身の税金には直接的な影響はない
ですよね?』
★回答
そのとおりです。
しかしLLCや匿名組合では、投資の損失や利益を直接投資家の税金計
算に反映することができる「パススルー課税」という方式が採用でき
ます。
☆質問
『Pass Through 課税ですか?』
『パススルーとは通り抜けるという意味ですよね』
★回答
つまり、株式会社でれば、投資による損失や利益は法人自体で課税さ
れるのですが、パススルー課税では投資による損失や利益が法人体を
通り抜けて投資家自身に課税されるということです。
☆質問
『具体的にパススルー課税では、投資家にどのようなメリットがあるのですか?』
★回答
先ほど言ったように、不動産投資などは初期の段階で損失がでるのが
通常で、投資家がその損失を他の所得と相殺できると節税効果が大き
いことが言えます。
また、株式会社のように法人で課税されて、投資家には配当という形
利益が還元されますが、投資家は受け取った配当で更に課税されるた
め、実質的に2重課税されてしまいます。
パススルー課税では、この2重課税も回避できるわけです。
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