【先 生】
「さて、前回では、基準期間が課税事業者だった場合と免税事業者だった場合についての基準期間における課税売上高の意味を勉強した訳だけれど、きちんと理解出来たかしら?」
【生徒♂】
「もちろんさ!基準期間が課税事業者の場合には、その基準期間中の課税売上高を消費税抜きの金額に換算して用いるのだったよね?」
【生徒♀】
「一方、基準期間が免税事業者だった場合には、その基準期間中の課税売上高には、消費税が含まれていないから、消費税抜きの金額に換算せずに用いるのでしたわよね?」
【先 生】
「そのとおりよ。きちんと復習しているようね。偉いわ。」
【生徒♂】
「ふふん!で、基準期間の課税売上高を用いた納税義務の判定って、具体的にはどうやるの?」
【先 生】
「先ず、『1.個人事業者と基準期間が1年である法人』と『2.基準期間が1年でない法人』の2つ分けて考えるの。」
【生徒♂】
「個人事業者の基準期間は、“その年の前々年”つまり暦年に基づくから個人の基準期間は必ず1年つまり12ヶ月になるよね?だから基準期間が1年である法人と同じ括りにして、基準期間が1年でない法人と分けて考える訳だね?」
【先 生】
「そのとおりよ。で、1の場合は簡単よ。上記の考え方に基づいてその基準期間における課税売上高を算定し、その算定された金額、つまり消費税抜きの純売上高をそのまま用いて1,000万円を超えるか否かを判定するの。」
【生徒♀】
「2の基準期間が1年でない法人の場合は、どうなりますの?」
【先 生】
「基準期間が1年でない法人の場合には、1と同じ方法で算定した金額をその基準期間に含まれる事業年度の月数の合計数で除して、これに12を乗じるの。つまり、算定された金額を12ヶ月分相当に換算した上で、1,000万円を超えるか否かを判定するのよ。」
【生徒♀】
「なるほど。このようにして算定した基準期間における課税売上高が、1,000万円以下であれば、その課税期間については、消費税を納める義務が免除されるのですわね?」
【先 生】
「ところがそう単純ではなくて、まだ続きがあるのよ。」
【生徒♀】
「そんな!ひどい・・・」
【生徒♂】
「納税義務の判定は、これで終わりじゃないんだ?」
【先 生】
「そうなのよ。では、今回はここまでとして、次回は『基準期間の課税売上高が1,000万円以下というだけでは、免税事業者になれない?』というお話しをするわね。ではまた次回!ばいばい!」