【先生】
ついに日銀がゼロ金利解除を打ち出しました。
【生徒】
よくわからないんですけど、今って公定歩合をどうこうってわけではない
んですね。
【先生】
公定歩合も動かしますが、無担保コール翌日物とよばれる短期金利の
誘導目標を設定するのがメインとなっています。
簡単に言うと、公定歩合とは日銀が銀行へ貸し出す際の金利で、無担保
コール翌日物とは、銀行間で翌日決済される超短期の無担保貸出金利の
ことです。
【生徒】
ま、どちらにしても預金の金利が上がるのはいいんですけど、借金の利息
があがるのはキビシイなぁ・・・
【先生】
利上げを嫌って駆け込みで固定で借りる人が増えているらしいですね。
さて、納税額の計算のお話は前回で一通り終わりました。今回は簡単に
おさらいしてみましょう。
納税額の計算の基本式は 預った消費税-支払った消費税 です。
まず預った消費税の計算ですが、
1.税込金額×100/105(千円未満切捨て)
2.1の金額×4%
【生徒】
国税部分を計算するから4%ですよね。OKです。
【先生】
次に控除税額(支払った消費税)を計算します。
この計算方法には2種類ありました。
【生徒】
原則課税と簡易課税ですね。
【先生】
そうです。原則課税では、最初に課税売上割合を計算します。
課税売上割合が95%以上であれば支払った消費税全額、95%未満で
あれば更なる計算が必要です。
【生徒】
個別対応方式と一括比例配分方式でしたっけ?
【先生】
そうですね。個別対応方式では支払った消費税を
・課税売上に対応するもの
・非課税売上に対応するもの
・両者に共通するもの
の3種類にわけ、課税売上に対応するもの全額と、両者に共通するもの
×課税売上割合の合計が控除額となります。
一括比例配分方式では、支払った消費税全額に課税売上割合をかけた
ものが控除額となります。
【生徒】
どちらか有利なほうを選んでよかったですよね。
【先生】
そうです。ですが一括比例配分方式を選ぶと最低2年は適用しなければ
なりません。
次に簡易課税ですが、これは支払った消費税を実額ではなく、預った消費
税に一定の率をかけて計算した金額を支払った消費税とみなすという計算
方法です。
【生徒】
事業区分は5種類ありました。
【先生】
みなし仕入率は第1種90%、第2種80%、第3種70%、第4種60%、第5種
50%ですね。
簡易課税では原則的なみなし仕入率の計算方法のほか、特例が2種類
あります。
1.特定1事業で課税売上の75%以上の場合
2.特定2事業の合計で課税売上の75%以上の場合
【生徒】
こっちは年度ごとに適用を変えてもOKでしたよね。
【先生】
そうです。年度ごとに有利なほうを選んで計算できます。但し簡易課税を適用
するには基準期間の課税売上高が5千万円以下の場合で、予め届出を提出して
いる場合に限られます。
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