【先生】
毎日蒸し暑い日が続いています・・・
【生徒】
じめじめじめじめイヤですねー。夜も寝苦しいったらありゃしない。
【先生】
晴れた日は熱射病に注意しないといけません。水分は十分にとらないと。
【生徒】
部屋にこもって冷房にあたってるのが一番かな~
【先生】
さて前回は原則課税と簡易課税について簡単にお話しました。これからは
まず原則課税を前提にお話していきます。
原則課税では支払った消費税を原則どおり集計しなくてはいけませんので、
お金を支払う取引を消費税のかかる取引と消費税のかからない取引に分け
ていきます。
【生徒】
当然といえば当然ですね。
【先生】
そして消費税のかかる取引を区分したら、そこから支払った消費税を計算
するのですが、ここで原則課税のポイント「課税売上割合」があります。
【生徒】
課税売上割合?
【先生】
そうです。簡単に言うと「課税売上高を課税売上高+非課税売上高で割った
割合」なのですが、なぜこの割合がポイントとなるのかを説明していきましょう。
そもそも消費税とはモノやサービスの「最終消費者」が負担する税金です。
材料を21万円(税込)で仕入れて製品を作り42万円(税込)で消費者に販売
したとします。
最終消費者が負担した消費税は42万円の消費税なので2万円となります
から、2万円が国等に納められる必要があります。
材料を販売した事業者は21万円の消費税分1万円を納めます。
製品を販売した事業者は預かった消費税2万円から支払った消費税1万円
を差引き1万円を納めます。
納められる消費税は1万円+1万円=2万円となり、最終消費者が負担した
分と同額となります。
【生徒】
最初の頃にやりましたね。
【先生】
ではここでその作成した製品が車イスだったとします。車椅子は非課税物品
ですので、売上は非課税取引となります。
材料を21万円(税込)で仕入れて車イスを40万円で販売しました。もちろん
この40万円には消費税は含まれていません。
車イスの販売が非課税取引となりますから、材料の最終消費者は車イスを
制作した事業者となります。
仮に上記と同じ方法で納税するとすると、
材料を販売した事業者は21万円の消費税分1万円を納めます。
車イスを販売した事業者は預かった消費税0円から支払った消費税1万円
を差引き1万円が還付されることになります。
すると納められる消費税は1万円-1万円=0円となってしまいます。
そこで、非課税売上に対応する分の支払った消費税は、預かった消費税から
控除できない規定が設けられているのです。
【生徒】
するとどうなるんですか?
【先生】
材料を販売した事業者は1万円を納めますが、車椅子を販売した事業者は
支払った消費税が非課税売上にかかるものですので控除できないこととなり、
預かった消費税0円-支払った消費税0円=0円
納められる消費税は1万円+0円=1万円となるのです。
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