週刊なるほど!消費税

非課税取引(29)
学校

第65号 2004/03/08

【先生】

 3月といえば卒業式シーズン。

 というわけで今回は、まもなく第2ボタンが乱れ飛ぶであろう学校に

ついてのお話です。

【生徒】

 でもなぜ第2ボタンなんだろう・・・

【先生】

 心臓(ハート)に一番近いところにあるからです。

【生徒】

 をを。なるほど!

【先生】

 と、言われていますが、真偽はわかりませんよ。そもそも誰が始めた

かも定かではありませんし。

 さて、学校についてのお話です。学校における教育として行う役務の

提供で、授業料・入学料・施設設備費等を対価とするものは非課税取引

となります。

【生徒】

 学校っていっても義務教育で通う学校から、駅前で留学できる学校まで

色々ありますよね、全ての学校ですか?

【先生】

 違います。学校の範囲もきちんと決められています。

 まずは幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、高専、盲学校、聾学校、

養護学校。これらは学校教育法に定められている「学校」です。

【生徒】

 幼稚園も学校なんですね。

【先生】

 そうです。これに対し保育園は学校ではありません。社会福祉事業等

でお話しましたが、保育園は児童福祉法に基づくものです。

【生徒】

 そういえば管轄の省庁が違うってテレビでやってたなぁ。

【先生】

 その他で学校と言われるのが専修学校と各種学校です。

 詳しい説明は省きますが、専修学校は簿記・英会話・服飾・デザイン

など、各種学校は自動車学校・予備校・そろばん・料理・美容・看護など

が含まれます。

【生徒】

 よく言う専門学校っていうのは何ですか?

【先生】

 専門学校は専修学校のうち、高校卒業者を対象として専門課程を置い

ているものを指します。

 専修学校と各種学校については、修業年限が1年以上など一定の要件

を満たした場合のみ、非課税取引となります。

【生徒】

 全4回の料理教室に通ったっていうのは非課税にならないんですね。

【先生】

 そうです。

【生徒】

 それじゃ料理つながりで、小学校とか中学校だと学校に給食費持って

いってよく盗まれますが、この給食費は非課税ですか?

【先生】

 よく盗まれるかどうかは別として、結論から言うと課税取引です。

 非課税となるのは入学金や授業料、施設設備費、入学・入園検定料・

在学証明等の手数料となっています。

 給食費はこの範囲には入っていませんので非課税とはなりません。

◆発行 アトラス総合事務所

無断転用・転載を禁止します。

本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。

  • ○著作物を、私的利用の範囲を超えて権利者の許可なく複製する行為
  • ○著作物を、インターネット上で公衆が取得可能な状態にする行為
  • ○著作物の全部もしくは一部を権利者の許可なく改変する行為