週刊税務調査日記

イタリアンレストランの調査(2)

第451号 2019/9/4

無予告で税務調査が入りました。

突然、調査に来られても対応することはできません。

調査官には、お引き取り願いました。

その日のうちに税務署から電話です。

●税務署

「本日調査にお伺いした者です」

「今後の進め方についてご相談したいのですが」

■会計事務所

「今後の進め方?」

「それより、無予告で調査に入ったこと自体、問題ありませんか?」

●税務署

「問題ないと思いますが」

■会計事務所

「国税通則法が改正されて、安易に無予告調査はできなくなりましたよね?」

●税務署

「確かに改正はされましたが、無予告での調査は以前と変わりなくやっております」

■会計事務所

「それがダメなのではないですか?と言っているのです」

●税務署

「特に今回は問題ないと思いますが・・・」

■会計事務所

知ってか知らずしてか分かりませんが、無予告での調査に関しては反省の色さえありません。

法律が変わっても調査官がやっていることは以前と変わりありません。

税務調査の立会を30年くらい経験していますが、無予告で調査することで何か大問題が発見されたことなど一度もありません。

突然朝早く、自宅や事業所に調査官が来たら納税者はたまったものではありません。

困ったものです。

「そちらが調査のルールを守らないのであれば、我々もすんなりと調査を受けるわけにはいきませんよ。

●税務署

「なにもこちらがルールを守らないとは言っていません」

■会計事務所

「ちゃんとした理由のない無予告調査自体ルール違反ですよ」

●税務署

「・・・・」

■会計事務所

「まぁ、これ以上押し問答しても仕方ありませんので止めますが、ちゃんとやってもらいたいですね。」

「ところで改めて実地調査をするのですね?」

●税務署

「はい、お願いしたいと思います。」

■会計事務所

「では、日程調整は担当と話し合って決めてください」

つづく

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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