週刊税務調査日記

ほとんど調査できなかった調査(2)

第412号 2014/11/13

ゲーム機の製作会社の調査です。

かなり乗りの良い調査官で、午後には調査官自身がゲームの試作機に乗るようです。

★納税者

「それでは乗ってください」

●税務署

「え~本当に乗ってよいのですか?」

★納税者

「どうぞ」

●税務署

「うわ~ すごいな」

「本物のレースをやっているみたいですね」

★納税者

「今度は、レースのレベルを上げて、F1モードでやってみましょうか?」

●税務署

「難易度があがるのですね」

「ぜひお願いします」

調査官はかなりの腕前で、次々とゲームをクリアしていきます。

★納税者

「お上手ですね」

「このコースでベストスリーに入るとはたいしたものです」

●税務署

「ありがとうございます」

ゲームは終わりました、もう午後3時です。

■会計事務所

「お茶を出してください」

★納税者

「はい 分かりました」

お茶を飲みながらゲーム機の話題を調査官に振ります。

■会計事務所

「しかし、リアルな映像ですね」

「運転してみて、どんな感じですか?」

●税務署

「いや~ すごいですね 驚きました」

「ハンドルを切った時の反応や、ブレーキングをした時の画面の変化なんか、実車を運転しているのと変わらないですね」

★納税者

「そうですか、ありがとうございます」

「何か税務署の方から褒められると嬉しいですね」

「調査官はお車がお好きなのですね?」

●税務署

「ええ、F1とかNASCARなどはよくテレビで見ています」

■会計事務所

「へ~本当に車が好きなんだ」

ということで、調査初日はほとんど帳簿調査をすることなく終わりました。

                            つづく

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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