海外から特殊な繊維を輸入している法人の調査です。
この会社は数人で運営しているこじんまりとした法人なのですが、ヨーロッパの会社から独占的に特殊繊維を日本に輸入して、日本のメーカーに卸しています。
取引金額も大きく、社長の個人的な信用で長年取引をしている会社です。
それゆえ、取引にかなり特殊性があり、調査でも毎回その点が問題になっているようです。
●税務署
「御社は繊維を輸入して日本のメーカーに販売していますが、商品は輸入元からメーカーに直送されるのですか?」
★納税者
「そうです」
●税務署
「商品代金の決済はどのようになっていますか?」
★納税者
「商品代金は、日本のメーカーから輸入元に直接支払われます」
●税務署
「ということは、御社は輸入元から手数料をもらう口銭商売ですか?」
★納税者
「そのとおりです」
「取引金額の10%を輸入元から手数料としてもらっています」
●税務署
「なるほど」
「御社の売上計上のタイミングは、商品がメーカーに納品された時点ですか?」
★納税者
「いや違います」
「輸入元から口銭が支払われた時に売上を計上しています」
●税務署
「そうですか・・・入金基準ですか・・・」
つづく
無断転用・転載を禁止します。
本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。