週刊税務調査日記

こんな時どうする?税務署側から ■

第239号 2006/12/25

情報公開されている税務署内部の資料に「こんな時はどうする?」といったコラムがありましたので、紹介いたします。

◆調査の予告をしたら、「都合が合わないので土曜日にして欲しい」と言われました。

<税務署資料>

平日に調査を行えるよう日程調整しましょう。

調査忌避が目的であるあるならば、平日に調査に応じられない合理的な理由はないはずですから、それを突破口に説得しましょう。

合理的な理由があるのであれば、統括官と相談して、調査時期を延期するなどの対応を考えましょう。

<コメント>

納税者が土曜日しか空いてないといったら、土曜日に2回税務調査に来たことがありました。

税務署は原則として土日は休みですので、休日出勤で調査に来たわけです。 

◆調査を2日間で予告したら、「長い。当社の規模なら1日で十分だ。」と言 われました。

<税務署資料>

調査日数は、当局が必要と判断した日数ですから、その日数を確保してもらえるよう、説得しましょう。

この際、決して高圧的にならないよう注意する必要があります。

<コメント>

2日の予定で調査に来て、納税者の取引が単純であったことから1日目でほぼ終わりかと思いきや、「2日の予定を取ってありますので、予定通り明日もお邪魔します」言って、2日目はほぼ何もしないで1時間で帰ってしまった調査官がいました。チョッと迷惑な話ですよね。

◆調査中、反面調査によって事実を確認したい取引を把握したのですが、代表者から、「反面調査の結果、取引を停止されたことがあるので、絶対に反面調査はしないで下さい。」と言われました。

<税務署資料>

反面調査の必要性を説明し、実施するか否かは、当局側が判断することだとはっきり伝えましょう。

また、「反面調査先には、取引状況の確認をする旨を伝えるだけですので、反面調査そのものが、貴社と反面調査先との間の紛争の原因になることは、通常考えられません。」という対応も紹介しています。

<コメント>

「反面調査に行きますよ!」、と心理的に揺さぶる調査官も実際にいます。

自分の税務調査のことで得意先に行かれると、やはり困りますよね。

反面調査をされないためには、取引を証明する資料を日ごろから整備しておくことが肝心です。

本年最後のメルマガとなりましたが、今年も私の拙い文章を我慢強く読んでいただきまして、誠にありがとうございました。

来年も宜しくお願い申し上げます。

皆様、良い年をお迎え下さい!

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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