個人事業者時代の売上か、法人成り後の法人の売上かでもめています。
調査官は、得意先に反面調査に行くと言い出しました。
▲納税者
「何ですぐに得意先のところに行くって言うんですか」
「そうされると、非常に困ると言っているんじゃないですか、わからない人だな」
●税務署
「それはそちらの問題です。私には、この調査の真実を確かめる責任があります。」
「ですから、得意先に行ってその真実を確かめる必要があるのです。」
■会計事務所
「何もわざわざ得意先のところに反面調査に行かなくても、会社にある資料で判断できるのではないでしょうか」
●税務署
「ですから、請求書の名義が個人ですから、これは個人の売上だと言っているのです」
「ところが先生は違うと言っている」
「そしたら真実を追究するために、得意先に行くしかないと思いますが」
■会計事務所
「何か話がかみ合いませんね」
「調査をするのは自由ですが 、納税者の商売の妨げになるようなことはやって欲しくないですね」
●税務署
「私だってしたくありませんが 、こう考えが違うのでは仕方ないですね」
■会計事務所
「仕方ないだと。このヤロー」と喉元まで出かかり、右腕を振り上げ机を叩きそうになりましたが、右腕を振り上げただけで止まりました。
納税者の方がびっくりした様子です。
ここ数日多忙で、少々疲れ気味であることがそうさせたのでしょうか。
しかし 、怒った方が負けです。ここは「冷静に冷静に」と自分に言い聞かせるとともに、もうこれ以上話し合ってもダメだなと感じました。
「分かりました。この請求書の件は、調査官のおっしゃるとおりで結構です」
「調査を進めてください」
●税務署
「分かりました 、では資料を見せてください」
と言って、調査は進みました。
その後、険悪な状況は解消され、調査官のペースで調査は進んでいきました。
そして、いくつかの問題点を指摘してこの日の調査は終了です。
「問題点を署に持ち帰って検討させていただきます」
■会計事務所
「分かりました。十分検討してください」
「ただ、納税者が困るようなことはしないで下さいね」
「得意先に行くとか」
と、最後にくぎをさしておきます。
調査官は帰りました。
私は心の中でつぶやきます。
「今回は納得の行くまでやってやる・・・」
To be continued.
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