突然予告なしに税務調査官が会社に来たと連絡を受け、電話にて本日の調査の延期を申し入れました。
■会計事務所
「社長があいにく都合が悪く、本日の調査は延期していただきたいのですが」
●税務署
「いや、できましたら本日お願いしたいと思います」
■会計事務所
「それは無理ですよ。会社も仕事があるわけですか。日を改めてください」ときっぱりと言う。
●税務署
「では、統括と相談します」と言って 、電話を切りました。
統括とは統括官というポストで署内では課長と呼ばれています。
部門のリーダーで職員はみな統括官になることを目指します。
●税務署(統括官)
「法人6部門統括の税山と申します」と事務所に電話が入りました。
「先生、何とかお願いできないですかね」
■会計事務所
「ダメです。突然の調査では会社も私も対応ができません」
「調査は逃げも隠れもせず受けますので延期してください」
●税務署(統括官)
「先生、署員に聞いたところによると、社長は構わないと言っているみたいですよ」と言う。
先ほど私が社長と話したばかりなのに、嘘を言って何とか説き伏せようとする。
■会計事務所
「何を言っているのですか。社長は本日は都合が悪いと先ほど言ってました」
「納税者が延期を求めているのですから、ご配慮ください」と突っぱねる。
●税務署(統括官)
「分かりました、日を改めます」と、やっと引き下がりました。
なぜ突然調査官が来たのか?
前回の調査内容を納税者に聞いたところ、その訳が分かりました。
前回の調査も予告なしに大勢の調査官が会社やお店に入り 、相当な計上漏れを指摘され、今でも分割でその税金を払っているとのことでした。
おそらく、国税局の資料調査課の調査(週間税務調査日記17号参照)であったのでしょう。
資料調査課の調査があって、相当な計上漏れ等が発見されると、その数年後に何の予告なしに税務署の調査が入ることがあります。
「前にやっていたんだから、またやっているであろう」ということでしょうか。
これが、今回の突然の調査の原因であることは間違いありません。
To be continued.
無断転用・転載を禁止します。
本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。