飲食店の事務所で調査官3人と税理士の立会のもと税務調査が始まりました。
調査官は会社から提出された会社案内を見ながら、会社の概要、得意先仕入先の状況、決済条件等を質問します。
その後、会社代表者である社長の経歴や家族構成、個人銀行口座、個人財産の概要などを記入するアンケート用紙のようなもので、社長の個人情報を収集します。
この時点で、「社長の机の中を見せてください」とか「事務所の金庫の中を見せてください」と要求されたこともあります。
●税務署
「直前決算期の総勘定元帳と関連する決算書類をお願いします」
税務調査の対象となる年度は原則として最大過去5年間ですが、まず直前期の決算を対象に調査が始まります。
そこで問題点が発見された場合には、過去3年間遡って調査するのが普通で、問題となる金額が多額な場合や、悪質な場合は過去5年間遡ります。
▲納税者
「はい、分りました」と言って直前期の決算資料を調査官に渡しました。
調査官が帳簿の見方や、資料の説明を受けているうちに時計の針は12時近くとなりました。
●税務署
「お昼になりましたので、食事に出ます。1時からまたよろしくお願いいたします」とカバンを手に昼食に向かいました。
調査官がカバンを置いて昼食に行くことは絶対にありません。
カバンの中には余程重要な資料が入っているのでしょう。
▲納税者
「お昼をご一緒しなくてよかったのでしょうか?」
■会計事務所
「一緒にどうですか?」と調査官に誘ってもほとんど断られます。
調査官にしてもホッと一息できる貴重な時間でもあるでしょうし、お昼をご馳走しても手心を加えてもらえるわけでもありません。
鰻や寿司で税金が安くなるほど甘くありません。
To be continued.
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