週刊節税教室

法人税率の引下げ(その1)

法人税
第440号 2015/3/17

☆質問

「法人税の税率が下がると聞きました。何%になるのでしょうか?」

★回答

「現行の25.5%から23.9%に引き下げになる予定です。現時点では改正案が国会に提出されている段階ですがほぼ間違いないと思います」

☆質問

「いつから適用になるのでしょうか?」

★回答

「平成27年4月1日以後に開始する事業年度に対する法人税から適用になるようです」

☆質問

「以前は30%だったと思いますがどんどん下がっていますね」

★回答

「おっしゃるように法人に係る税率はどんどん下がっています。平成24年4月から法人税が30%から25.5%となり、平成27年4月には23.9%となります。わずか3年で6.1%も減税になりました」

「復興特別法人税(法人税額の10%)も平成26年4月から1年前倒しで廃止となりましたので法人にとって税負担がかかなり軽減されています」

☆質問

「4月からの法人の税負担はどれぐらいになるのでしょうか?」

★回答

「東京都の場合で資本金が1億円以下の法人では下記の通りです」

「税務上の利益のうち

0円~400万円までは 法定実効税率約21.4%

400万円~800万円までは 法定実効税率約23.2%

800万円からは 法定実効税率約34.3%となります」

「税務上の利益が2,500万円を超えると超過税率が適用される為、それぞれ03~0.4%増 え、4,500万円を超えるとそれぞれ0.8~1.1%増えます」

☆質問

「法定実効税率はどのようなものでしょうか?」

★回答

「法人の税金は、法人税・法人事業税・地方法人特別税・法人住民税・地方法人税の合算です。このうち法人事業税と地方法人特別税は支払った事業年度に経費にできますのでその点を考慮したものが法定実行税率です」

☆質問

「そうすると法人の税負担は最高でも約35%ですね」

★回答

「3年前は最高で約42%でしたので2割弱ディスカウントされたといったところです」

☆質問

「よく分かりました」

★回答

「次回は所得税の税負担と比較してみたいと思います」

税理士 吉田 斉
◆発行 アトラス総合事務所

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