週刊節税教室

平成23年税制改正-減価償却制度

法人税
第405号 2012/1/26

☆質問

「昨年の12月10日に平成24年度の税制改正大綱が発表されましたね?」

★回答

「そうですね」

「一方で、震災の影響から国会での審議が後送りされていた平成23年度の税制改正がこれも昨年の12月にありました」

☆質問

「そうなんですか」

「ではまず、23年度の改正から説明してください」

★回答

「分かりました」

「まず大きな改正として減価償却制度の見直しがありました」

☆質問

「減価償却費の計算方法には定額法と定率法がありますが、どのような見直しがされたのですか?」

★回答

「定率法の償却率が変わります」

「現行では、定率法の償却率は定額法償却率の2.5倍の償却率となっています」

☆質問

「耐用年数10年の定額法の償却率は10%で、定率法の償却率は25%だから確かにそうなっていますね」

★回答

「これが平成24年4月1日以後開始事業年度から2.5倍から2倍になります」

☆質問

「耐用年数が10年の場合の定率法の償却率が、今まで25%だったものが20%になるということですね?」

★回答

「そうです」

「取得価額が100万円で耐用年数が10年の資産を取得した場合の1年目の減価償却費は、定額法で10万円、現行の定率法で25万円ですが、改正後の定率法では20万円になります」

☆質問

「改正により定率法で当初減価償却費として計上できる額が少なくなるということですね?」

★回答

「そうです」

「業務用の車両を買うなら今年の3月までに買った方が節税になります」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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